歯はなぜ治さなくてはならないのか

京都市 いくま歯科医院
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歯はなぜ治さなくてはならないのか

お口の本当の大切さ

皆さん、歯医者さんはあまり好きな人はいないと思います。

しかし一生のうちで歯医者に一度も行かずに済む人はめったにいないと思います。

これは昔と違い人の寿命がのびて歯の寿命がそれについて行っていないことが一番の理由でしょう。

最近では単純に寿命というのではなく健康に生きている時間ということで「健康寿命」という言葉が言われ始めました。

とてもいい言葉ですね。

言われてみれば当たり前のことでいくら長生きできても健康で人生を楽しむことができなければまったく意味がありません。

健康でないことは本人だけではなく周りの人たちにも負担がかかります。

では一生を通じて健康でいるためには何が必要か?歯医者ならではの視点からお伝えしたいと思います。


私たちが健康に生きる上で最も大切だと考える臓器はです。

は生きるために必要な空気の入り口、ここから入った空気は鼻の粘膜で花粉や化学物質などの有害物を取り除き副鼻腔(ふくびくう)を通り、脳を冷却しながら適度な湿度を与えられ肺に入っていきます。また、あまりにも有害だと感じる空気は臭いで判別することができます。

つまり鼻で息を吸うということは肺に酸素を取り入れる以外のたくさんの生きるために必要な要素があるのです。

も生きるために必要な食べ物を取り入れる一番最初の場所です。そのほかにも口は発音や顔面の発育、姿勢や脳の発達などに非常に重要です。

しかし人間は哺乳類でも稀な口呼吸(口で息をする)することができます。これは人類の進化の過程で最大の欠陥だと思われます。

「もし鼻が詰まっていたら窒息してしまうから口でも息ができたほうがいいのでは?」と思った方もいるでしょうが違います。鼻が詰まったから口呼吸するのではありません。口呼吸するから鼻が詰まるのです。

近年増えているのがアトピー喘息花粉症などなぜこれほど増えてきたかというと口呼吸が増えてきたからです。

口から入ったアレルギー物質や細菌はそのまま体内に取り込まれ咽頭や肺に直接ついてしまいます。

さらに 口呼吸 は口の中を乾燥させてしまいます。口の乾燥は肌の乾燥につながります。

また、口の中が乾燥すると免疫力が働かなくなり虫歯や歯周病が悪化します。

虫歯や歯周病が原因の病気がたくさんあります。

糖尿病 関節リウマチ 心筋梗塞 肺炎 筋炎 低体重児出産 認知症 腎臓病 掌蹠膿疱症

その他まだまだたくさんあります。

これを見てほとんどの方は「そんな大げさな、虫歯や歯周病でそんなことなるかいな」と思われている方のほうが多いと思います。

これは我々歯科医師の責任です。自分たちの勉強不足とともにその大切さを伝える啓蒙活動があまりにも不足しております。

糖尿病歯周病の関係についてはすでに発症した方についてはかなり情報が行くようになりましたし、医科歯科の連携も行われるようになりましたが、他の病気も含めまだまだ不十分なところがたくさんあります。

たとえば関節リウマチは虫歯が原因の歯の根っこにたまった細菌が関節に移動して悪さをしているので、100%とは言えませんが歯の治療をすることでかなりの方が治ります。

心筋梗塞は虫歯菌や歯周病菌が心臓の血管に移行して悪さをします。ちょっとした悪さでも心臓なので被害は甚大です。

肺炎も口の中の細菌が肺に入ってしまうことで起こるので口の中がきれいであれば大丈夫ですし、そもそも口呼吸しなければ肺に入ることがありません。

その他の病気も同じような理屈です。


ではなぜ口の中の細菌ばかりが特別なのでしょうか?

人間の体はほとんどの部分が上皮に守られていて細菌は直接体の中に入ることはできませんが、体の中で唯一歯は体内と直接交通しています。

虫歯菌は虫歯から歯の中に入り、歯の根から直接あごの骨の中に出て血管に入り込むことができます。また歯周病菌も歯と歯茎の隙間から上皮を通らずに直接血管の中に入ることができます。もちろん血管の中でも白血球が抵抗しますがもとの細菌が口の中で増え続けているので細菌は24時間供給され続けます。つまり常にばい菌を血管に点滴しているようなものです。

いかかですか?どれだけ危険なのかお解りいただけたでしょうか。

(ここで体内ということについて少し説明しましょう。体内というのは血管があってそこから細胞に直接栄養供給されるところです。人間の体というのはざっくり言って土管のような構造となっています。食べ物は上の口から入ってさまざまな栄養素が吸収され、いらないものが下の口から排出されます。食べ物や飲み物が直接体内に入ることはありませんので胃や腸の中はここでいう体内とはいえません。それゆえ歯や歯周組織は細菌が直接体内に入れる唯一の場所なのです)


次はかみ合わせについてです。

下あごの骨は頭の骨に筋肉でぶら下がっている状態です。左右の筋肉が均等に力が入って噛めればいいのですが、もし歯並びが悪かったり歯が抜けたままになっているとまがって噛まなくてはならなくなります。

若いうちは柔軟性があるのでさほど症状は出ませんが、年齢とともに筋肉の無理な動きについていけなくなり、肩こりや頭痛などの整形的な症状が出てきます。

また、あごの関節の細かな後ろには神経や血管があって、これが圧迫されるような噛み方(あごが後ろに押されるような噛み方)になるとさらにいろんな症状が出てきます。

これらの症状は不定愁訴(ふていしゅうそ)と言われ、どの病院でも「原因不明」といわれることが多いです。ひどい人では立って歩けなくなる人もおられます。

また、顎が不安定になると認知症になる確率が高まります。たとえば現在歯がなく認知症の方に入れ歯を作って噛めるようにすると認知症の症状が改善したり、なかには1人で海外旅行に行くまで回復した方もおられるようです。
(また認知症に関しては口の中を清潔にするだけで改善することも多いです。)


次は子供の話になりますが、最近は歯並びの悪い子供が多くなっています。これは育児の過程であごの成長を助けるような要素が少なくなってきたせいで、歯の大きさは昔のままなのにあごの大きさが小さくなってしまったせいです。

このため舌が口の中に納まらずに喉のほうに落ち込んでしまい、軌道が細くなり酸素不足の状態になります。

このため鼻だけで呼吸することが難しくなりやむなくをすることになってしまい前述のようにアトピーや喘息などのほかに睡眠障害や口呼吸による集中力の低下、多動障害、身長などの発育不足などいろいろな障害が出ます。

矯正治療というと見た目の歯並びを治すことだけと思われがちですが、これらの症状や顔貌を治すことのほうがもっと大事です。また、この矯正は成長を助けることを目的にしますので顎の成長が終わってしまうと行うことが難しくなります。

チャンスは一度限りなので逃さないようにすることが大切です。


以上

長くなりましたが私が20年以上歯医者をしてきてお口の健康が保たれている方はすべてにおいて健康を保たれていることが多いと感じています。平均寿命が長くなった現代、しかし生きている間健康であるとは言えない状況です。どうせ生きているなら楽しく過ごせるように健康寿命を伸ばすように頑張りましょう。

また自分だけが健康でも身内の方が不健康になればその負担はあなたにかかり楽しくありません、配偶者や子供、ご両親のお口の健康も考えてあげてください。



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